結束バンドは樹脂製で出来た配線等を束ねて固定するためのアイテムです。

さまざまな分野で使われている結束バンドで、屋外でも広く使われるようになっています。使用するメリットは簡単に固定できることで、作業効率が高いものですが、その一方で使用するさいには使われる素材に留意する必要があります。屋内での使用では特に問題にはなりませんが、屋外ではさまざまな要因によって樹脂を劣化させ、破断させる原因になります。一般的に樹脂が劣化する原因は紫外線が知られますが、それ以外としては凍結防止剤があります。

凍結防止剤は塩化カルシウムのことで、冬季に凍結する道路に散布されます。このため凍結防止剤が付着する可能性がある場所に従来の結束バンドを用いると短期間で破断してしまうリスクがあります。このため凍結防止剤に対して強さのある結束バンドを選ぶことが事故を防ぐ上でも重要です。必要な分野としては自動車のほか、道路脇のインフラ、また工事車両などです。

また塩化カルシウムに対して耐久性があるということは塩害に対しても強いため沿岸部などで屋外で使用する場合も同様です。凍結防止剤に対して優れた耐久性を発揮する素材としては11ナイロンです。従来の耐候性結束バンドでは66ナイロンが使われていましたが、11ナイロンは従来の66ナイロンに比べて融点が低く、吸水性も低いため樹脂内に物質が入り込むこと防ぎつつ、柔らかさも有するため耐薬品性や耐寒衝撃性にも優れています。