太陽光発電設備のケーブルについて

地球温暖化防止のための温室効果ガス抑制の政策は、環境省と経済産業省と主導の下で行われてきました。

再生可能エネルギーの利用促進はその一環であり、風力発電や小規模水力発電の整備促進に加えて太陽光発電設備導入の推進がなされています。広大な土地のメガソーラーや工場の屋根などの発電パネルは産業用として、家庭の屋根の発電パネルは一般用として、それぞれ固定価格買取制度に基づいて20年間と10年間の売電がなされます。買取価格は毎年見直しされるため、現在ではピーク時の価格の半額以下になっていますが、余剰売電契約下では節電した分だけ売電収入が得られるので、家庭の省エネ意識の高揚に寄与しています。

太陽光発電設備は産業用でも一般用でも、発電パネルと直流交流変換のパワーコンディショナー、それらを接続するケーブルで構成されています。中には、リチウムイオン蓄電池を装備している施設もあります。これらの設備は設置すればメンテナンスフリーではなくて、定期的に点検や維持管理することで設備の長寿命化と安定的な発電と売電が実現できます。発電容量によっては点検と報告が義務付けられていますが、小規模容量の家庭用では売電量の落ち込みが生じてからはじめて故障の気付くことが多いです。

ケーブルは、導体である銅を絶縁物で覆いさらにシースと呼ばれる被覆で巻くといった二重構造になっています。電気に関する技術基準ではケーブルの屋外露出配線は認められているので、屋根のパネルの傍に露出で配線することに問題はありませんが、長期的に紫外線や日光にさらされている環境下では被服が劣化してしまい、絶縁性能の低下と短絡や地絡を起こしてシステムの故障につながることもあります。ケ-ブルは電線管に収めることで劣化を防ぐことが可能になり、長期にわたる安定的な太陽光発電と売電が期待できます。

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