耐候性ケーブルの素材

耐候性ケーブルとは、主に屋外での使用を目的としたものです。

このため屋内で使用されるものと比べて、一番外側の外部皮膜に紫外線や温度変化に強みがある素材が使われており、また厚みを増やすことによっても対応しています。ケーブルを使用する環境に応じたものを使うことによって劣化による内部の金属線の露出を防ぐことができ、ショートや断線のリスクを最小限にすることができます。現在、ケーブルに使われる素材としてはPVC(ポリ塩化ビニル)とPE(ポリエチレン)、FEP(テフロン)の3種類が知られますが、耐候性に優れるのはPEとFEPです。

PVCは、主に屋内用に使われており、使用温度範囲は-20℃から+60℃で、難燃性にも優れますから屋内配線に最適です。耐候性もあるためケーブルに広く使われており、コスト面でも優れるものになります。PEは、使用温度範囲が-40から+75と地上のあらゆる環境で利用することができ、耐候性に関しても黒色であれば優れていますが、難燃性がなく燃えると有毒ガスを発生させるのが欠点です。しかし、コストが安いので広く使われています。

このため現状ではPVCを屋内用、PEを屋外用と使い分けられているものです。一方で耐候性にもっとも優れるのがFEPで、使用範囲は-70℃から+200℃で難燃性にも優れますし機械的強度も優れています。ただ、コストが高いため一般的には普及しておらず、ロボットやメカトロニクス用として使われています。

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