電子機器を使用する際にはケーブルが届く範囲に必要なコンセントが設置されているのが理想ですが、建物の構造やレイアウトなどの問題から設置場所が限られているケースがあります。
また、人通りの多いオフィスの通路、液体がこぼれる可能性のある実験室や調理室など床に電源ケーブルを敷設するのを避けたい場所も少なくありません。そんな時は、天井用配線ダクトのファクトラインを使用する方法があります。天井用配線ダクトのファクトラインはカーテンのレールのように天井に設置し、専用のプラグを接続すれば通電しコンセント部に電源供給が行われる仕組みです。
ファクトラインの範囲内であればどこでもプラグを脱着できるので床の状態や設置された機材にとらわれずに電源の確保ができるほか、レイアウトの変更にも簡単に対応が可能です。床下の乱雑な配線の取り扱いから開放され美観も向上させることができるだけではなく、ケーブルに足を引っ掛けて怪我や故障の原因も回避できます。また、機器側のケーブルが届かない場合にはリーラーコンセントプラグを設置することで手元にコンセントを降ろすことも可能です。
天井用配線ダクトのファクトラインには3相電源、単相電源、あるいは両方などさまざまな電源方式に対応しているものもあり、1本のラインでタイプの異なる電源が必要な機器へ電源供給を行うことも可能で省線化を実現できます。ブレーカー付きターミナルプラグを接続すれば、万が一過電流が発生しても安全に電源を切断して機器を保護することも可能です。